証券会社に口座開設を行うと、一般口座と特定口座を選択する必要があります。それぞれの口座によって、確定申告を行う際の手続きが異なってきますので、事前に違いをしっかりと把握した上で選ぶことが重要です。今回は、証券口座の一般口座と特定口座の違いについて解説します。
口座の違いは税金をどの様に支払うかによるもの
一般口座と特定口座を選ぶ上での基準としては、投資で得た収益に対する所得税どどの様に支払うかによって、それぞれ適した口座を選ぶ必要があります。
ご自身で確定申告して税金を支払う場合は、一般口座もしくは特定口座で源泉徴収なしを選択することになります。一方で、日々の仕事で忙しいなどの理由で確定申告を行いたくない場合は、特定口座の源泉徴収ありを選択することになります。
一般口座はご自身で年間の取引を集計して確定申告が必要
一般口座は、投資者ご自身で、1月1日から12月31日までの1年間の取引を集計してご自身で確定申告を行い、必要に応じて税金を支払う必要があります。
ただし、年間の運用で損益が出た場合は、原則として確定申告は不要になりますが、「譲渡損失の繰越控除」を適用させたい場合は、確定申告が必要になります。
特定口座源泉徴収なしは証券会社の年間取引報告書を基に確定申告が必要

特定口座の源泉徴収なしは、毎年証券会社が投資者に代わって「特定口座年間取引報告書」を作成してくれます。投資者は、証券会社が作成した年間取引報告書に基づいて、ご自身で確定申告を行う必要があります。
先程紹介した、一般口座の場合はご自身で年間の運用収益を集計する必要がありましたが、特定口座の源泉徴収なしを選択すると、証券会社が集計して年間取引報告書としてまとめてくれますので、確定申告の作業が楽になります。
年間20万円以上の事業収入があるなどで確定申告を毎年行っている場合であれば、一般口座もしくは特定口座の源泉徴収なしを選んでも良いでしょう。
また、詳細は後述していますが、年間の運用収益が20万円下回る場合は、場合にもよりますが確定申告は不要となりますので特定口座の源泉徴収なしを選択しても構いません。
特定口座源泉徴収ありは証券会社が税金を納付してくれる
特定口座の源泉徴収ありは、証券会社が投資者に代わって年間取引報告書を作成し、その情報に基づいて投資者に代わって税金を納付してくれます。
そのため、源泉徴収ありを選択した場合、投資者自身での確定申告は不要になります。
サラリーマンなど給与所得者などで、年間の運用収益が20万円以上の場合は特定口座の源泉徴収ありを選択すると良いでしょう。
運用収益が20万円未満であれば特定口座源泉徴収なしでも可能

証券会社や初心者向けの資産運用の書籍やウェブサイトを見ると、初心者は特定口座の源泉徴収ありがおすすめであることが多く記載されていますが、必ずしも、多くの方にとって特定口座源泉徴収ありが良いとは限りませんので注意が必要です。
例えば、以下に該当する方で、投資した銘柄は保有し続けるスタイルで、配当金や利息などの固定収入のみが年間20万円未満であれば確定申告をする必要がありません。
1.サラリーマンで年間の給与収入が2000万円以下の方、
2.給与収入が1箇所で雑所得などの他の所得が20万円以下の方、
3.公的年金収入が400万円以下の方
4.公的年金収入以外に雑所得などの所得が20万円以下の方
ただし、保有していた銘柄を売却した場合、値上がり益が20万円超えればご自身で確定申告を行う必要がありますので注意が必要です。また、この20万円未満で申告義務がないのは国税のみに適用され、市区町村の住民税については別途申告する必要な場合がありますので注意が必要です。
確定申告や税金については、個々の状況によっても異なりますので、詳細は最寄りの税理士などに相談することをおすすめします。
税金を払いたくない場合はNISA口座を活用する
特定口座の源泉徴収ありとなしは、年間の運用収益が20万円を超えるか超えないかが基準となりますが、税金についてあまり考慮したくない、税金を払いたくないという方は少額投資非課税制度(NISA)を活用することをおすすめします。
NISAは、年間120万円の投資で得た運用収益が最長5年間非課税となるものです。そのため、確定申告の作業が一切不要です。NISAについての詳細は以下の記事をご覧ください。
また、投資信託や上場投資信託(ETF)に積み立て購入に特化した「つみたてNISA」は、金融庁が定めた一定の要件を満たした銘柄に対して、年間40万円までの投資で得た運用収益を最長20年間非課税にすることができます。つみたてNISAの詳細については以下の記事をご覧ください。

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