株価が割安か割高かを判断指標「PER」と「PBR」を解説

株式投資で長期的に保有してリターンを得るには、現在の株価に対して適正であるかを判断する必要があります。今回は、株式投資を行うにあたり2つの重要な投資尺度である「PER」と「PBR」について解説すると共に、株式を購入する基準についても合わせて解説します。

株価はどの様にして決まるのか?

株価は、毎日上下を繰り返していますが、日々上下を繰り返して株価が更新される理由としては需要と供給によって価格が決められていることにあります。

株の取引は、オークション方式が採用されており、前日の終値を基準に価格と時間的に優位な方を優先して株価が決められます。買い注文の場合は、価格が高い注文が優先的に取引が成立します。一方で、売り注文の場合は、価格が低い方が優先して取引が成立します。また、時間については、注文価格が同じな場合、早い時間で注文した方を優先的に取引が成立します。

例えば、とある株価を1,000円で買いたい人と1,200円で買いたい人がいたと仮定して、1,000円で買いたい人は10人、1,200円で購入したい人が15人いた場合、価格が優位である1,200円が優先して取引が成立します。

この様に優位な価格で取引が成立するため、株を買いたい人がいればいるほど株価は上昇することになります。ただし、株価が上昇し続けることは、企業の本来の価値と乖離してしまい、過大評価されることとなります。そのため、ちょっとした悪材料などが発生した場合、長期的な視点でみると株価が大きく下落してしまうことも考えられます。

そのため、株式を長期で保有するには、現在の株価が適正な水準で取引されているかを事前に調べておく必要があるわけです。

近年では株高が続いていることから、2018年は新たに株式投資を始めてみたいと考えている方は多いのではないでしょうか。今回は、新たに株式投資を始め...

株価収益率(PER)

株価収益率(PER)は、現在の株価に対して、1株あたりの利益の何倍まで購入されているのかを知る指標です。PERは倍率で表しますが、一般的に具体的に何倍であるから適正であるかと言った基準が割るわけではなく、東京証券取引所に上場している全体の倍率や同業種、過去の数値などと比較して割安か割高かを判断します。

PERは、現在の株価に対して、1株あたりの当期純利益(EPS)を割って算出します。例えば、2018年2月21日時点におけるトヨタ自動車(7203)のPERを日経会社情報を使って調べてみると、現在の株価が7,300円で1株あたりの純利益(2018年3月期予想)821.63を割って算出するとPERは8.9倍となります。

株価収益率(PER)=現在の株価÷1株あたりの当期純利益(EPS)

2018年2月21日時点における、日経平均株価全体の予想PERは13.03倍であることを考えると、日経平均株価採用銘柄の中では比較的割安であることがわかります。

ただ、PERは計算しなくても、日経会社情報や四季報、Yahoo!ファイナンスに記載されていますので、すぐに確認できます。また、SBI証券楽天証券マネックス証券などネット証券でも最新のPERを確認することができます。



株価純資産倍率(PBR)

株価純資産倍率(PBR)は、株価が一株あたりの純資産に対して、何倍まで買われているかを知る指標です。先程のPER同様に株価が割安か割高であるかを知るための指標として広く使われています。PBRは、一般的に1倍を基準に割安か割高を判断し、1倍を下回っていた場合は割安、1倍を上回っていた場合は割高と判断できます。2018年2月21日時点における、東京証券取引所に上場している全銘柄のPBRは1.33倍となっています。

PBRは、現在の株価に対して、1株あたりの純資産(BPS)を割って算出します。例えば、先程のトヨタ自動車(7203)の現在の株価7,300円に対して、2017年3月期の1株あたりの純資産は5,887.88円で割ると1.2倍であることが分かります。1倍前後であること考えると適正な水準であることがわかります。

株価純資産倍率(PBR)=現在の株価÷1株あたりの純資産(BPS)

PBRについても、わざわざ計算しなくても、日経会社情報などに記載されている他、SBI証券楽天証券マネックス証券などネット証券でも最新のPBRを確認することができます。

PERやPBRだけではなく収益率や過去の業績など総合的に判断すること

PERとPBRについて解説しましたが、PERや低くPBRが1倍以下であれば、その株は買いであるかと問われると必ずしもそうとは言えません。

確かに、割安な水準であることは判断できますが、対象の企業が投資家から預かったお金を使ってどれだけ収益をあげているかを示す自己資本利益率(ROE)や、企業が保有している返済が不要な資金である自己資本比率、過去の企業の業績や財務状況なども合わせて確認することが重要です。

単純にPERやPBRが低い理由としてよくありがちなのが、企業が投資家から預かった資金を有効活用できず収益率が悪い、内部保留が多すぎるなど、コーポレート・ガバナンスに問題があることも十分に考えられるわけです。

PERとPBRの指標も参考にしつつも、収益率や業績など企業がしっかりと収益を投資家に還元してくれる企業であるかをさらに追求する必要があります。詳しくは次回以降記事にして紹介します。

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