トルコリラはなぜ売られるのか?トルコショックの真相を解説

トルコの通貨であるトルコリラの売りが加速しています。2018年8月13日にトルコリラが急落したことで、トルコ債券比率が高い金融株が売られたほか、新興国関連の株式や債券の軒並み安くなっています。

ただ、トルコリラが売られているのかこの夏の出来事ではなく、過去10年間から連続して売られ続けています。今回はトルコリラがなぜ売られ続けているのか解説します。

トルコリラは対米ドルで約8割下落

トムソン・ロイターより引用

トルコリラ対米ドルの為替推移を見てみると、2008年の時点では1トルコリラあたり0.8ドルで推移していましたが、その後のリーマン・ショックで大幅に下落し0.6ドルあたりまで下落しています。その後は0.6ドルから0.7ドルあたりで推移していましたが、2011年頃より少しづつ下落をし始め、2018年8月時点では0.16ドルあたりまで急落しています。

エルドアン大統領の権力が強すぎる

トルコリラが売られていいる要因としては、2014年から首相から大統領に転じたエルドアン大統領の権力が集中していることにあります。さらに、2018年6月に実施された大統領選挙においても再選となったことで、最長で2028年までに続役が可能になっていることも経済へ長期的な影響を懸念する向きもあります。

同氏に権力が集中していることで、政治的な決定や法的効力などで協力な権限を握ることになります。そのため、同氏は景気悪化を懸念して利上げに否定的であることから、トルコから資金が流出している状況がつづいていると言えます。

通常では各国の中央銀行では、通貨の価値と物価を同水準にすべく利上げや利下げを行い調整を行いますが、トルコ中央銀行はこの決定ができず、全てがエルドアン大統領の権限に委ねられることになるわけです。

米国との関係悪化

トルコリラが売られているもう一つの要因としては、米国との関係が悪化していることも要因として考えられます。

トルコ国内では2016年にクーデター未遂事件が発生し、その際に、米国人牧師「アンドルー・ブランソン氏」を拘束していることを明らかにしています。米国のトランプ大統領は牧師を開放するように求めているものの、エルドアン大統領は開放するつもりは全く無いことから、米国との関係悪化の要因となっています。

トランプ大統領は、その復讐としてトルコに対して20%~50%の追加関税の措置を発動することを明らかにしています。

そのため、トルコ経済のさらなる悪化を懸念してトルコリラから米国へ資金が向かいやすい状況になっていることも、トルコリラが売られる要因として考えられます。

トルコ経済は外資依存で経済構造が脆弱である

トルコ経済の問題点としては、同国は利上げに否定的であることから物価が上昇しインフレに直面しています。また、トルコは自国経済を外資に依存していることから、トルコリラが売られることで外貨建ての債務が拡大している状況です。2018年8月14日付の日本経済新聞の記事によると、トルコの対外債務は約4500億ドル(約50兆円)としており、外貨準備の約4倍の規模となっています。

今回のように、とある新興国で経済的な懸念が出ると、他の新興国からも資金が流出し、新興国全体の通貨が売られ、株式や債券も軒並み下落します。この影響で、インドルピーは1ドル69ルピー台後半まで下落したほか、アルゼンチンペソは1ドル29ペソ前半、南アフリカランドは1ドル15ランドと大幅な安値となっています。

ただし、過去にも似たようなことは繰り返されており、記憶に残る出来事としては、1997年のアジア通貨危機や2015年のチャイナ・ショックがあげられます。

新興国だけではなく先進国など分散した投資が重要

今回、トルコリラが急落したことで、新興国をはじめ株価や債券が軒並み安くなっていますが、新興国への投資そのものは継続しても問題ないと考えています。

新興国のリスク要因として大きいのは、やはり政治が不安定であるとい要因が大きいといえます。ただし、新興国各国の生産年齢人口やGDPの伸び率を見ると、成長性が期待できるもの確かで、投資戦略において新興国の成長を取り入れる必要性は強く感じています。また、投資商品としても金利が高いなど高利回りが期待できる商品も多いのも事実です。

ただ、新興国は度々政治不安を背景とした通貨の急落は過去にも何度も繰り返されており、特段珍しい出来事でもありません。そのため、投資戦略を策定する上では、新興国すべてに全資産を投じるのではなく、先進国などリスク許容度に応じた分散したポートフォリオの構築が重要です。

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2018年2月の米国利上げによる株価が急落して以降、トランプ大統領の追加関税による貿易摩擦による経済への懸念や今回のトルコリラ急落による新興国経済への不安が増しており、株価も方向性が定まらない状況が続いています。

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