東証REIT指数に連動する上場投資信託(ETF)の信託報酬と分配金利回りを徹底比較

2018年は米中貿易摩擦や米国FRBの利上げなどの海外要因によって株価が不安定な状況が続きました。その中で、安定的に分配金や外部要因に直接影響されないことから不動産投資信託(REIT)に注目が集まっています。その中でも各REITを指数化した東証REIT指数に連動する上場投資信託(ETF)の信託報酬と分配金利回りを比較してみました。

東証REIT指数とは?

はじめに、不動産に投資すると聞いてイメージすることとして、不動産の実物を購入してそこから賃貸収入や売却益を得ることを思い浮かべます。ただし、不動産に投資する場合、必ずしも実物の不動産を購入する必要はありません。不動産投資信託(REIT)を購入することで、間接的に不動産に投資できます。

REITは、投資家から資金を集めて運用会社が物件を購入し、その収益を投資家の間で分配する仕組みです。通常の株式投資の配当金と異なり、収益の9割が投資家に分配されるため、安定的に高い利回りを受益することが可能です。また、株式投資と同様に証券取引所に上場していますので、気軽に売買できるのも特徴です。

不動産に投資する方法として代表的なのが実物の建物や土地を購入することがあげられますが、不動産に投資する場合、必ずしも実物の不動産を購入する必要は...

国内に上場しているREITは複数ありますが、東京証券取引所に上場しているREITを指数化したものとして「東証REIT指数」があります。この指数に連動する上場投資信託(ETF)を活用することで、個別にREITを選ばなくても、東証に上場しているREIT全体に投資することができ、間接的に不動産へ投資ができます。

普段耳にする「日経平均株価」や「東証株価指数(TOPIX)」といった指数は、平均的な株価の値動きや全体的な株価の値動きを把握するのに役立ちますが...

株式相場が不安定となる中でREITに注目が集まる

東証REIT指数の過去4年間の値動き(出典:日本経済新聞社)

これまで、投資信託において毎月分配金型の運用が見直される中で、REITは売却される対象となっていたことから2017年度は下落基調となっていましたが、2018年に入って、米中貿易摩擦の懸念や米国FRBの利上げなど海外要因により世界的に株式相場が不安定となる中、外部要因に左右されずに安定的に分配金が得られるREITに注目が集まっています。

2019年1月19日付けの日本経済新聞の記事によると、「REIT相場全体の値動きを示す東証REIT指数は18日時点で2017年末より9%高い。」としており、昨年はマイナスとなった日経平均株価と比べると、株式相場の影響をほとんど受けずに、安定的に推移していることがわかります。



東証REIT指数に連動するETFは7銘柄

2019年1月時点において東証REIT指数に連動するETFは7銘柄上場しています。基本的な値動きは東証REIT指数に連動して推移するため、どの銘柄においても概ね同様の動きをしますが、運用会社によって運用管理手数料である信託報酬や分配金利回りも多少異なります。

また、証券取引所を通じて取引を行うことになりますので、必ず証券会社の口座が必要になります。証券会社ごとに売買手数料の支払いが必要になる場合もありますので注意が必要です。

後述していますが、SBI証券楽天証券マネックス証券松井証券など少額投資非課税制度(NISA)を利用すると売買手数料が無料になりますので、NISA口座で長期的な運用を行うのが良いでしょう。

売買単位と信託報酬

売買単位はETFとなりますので、最低1口から最大でも100口となっており、少額から投資することができます。上場インデックスファンドJリート隔月分配(1345)は100口単位ですが、iシェアーズJリートETFは1口から売買できます。

投資を行う上で最も重要となる運用管理手数料である信託報酬は0.3%から0.1%台と運用会社によって幅は広くなっています。信託報酬の安さを考慮する場合はダイワ上場投信‐東証REIT指数(1488)が有力となりそうです。



分配金利回り

分配金利回りですが、こちらは2018年11月時点のデータになりますが、3%から4%の分配金利回りが得られます。REITは株式投資とは異なり、収益の9割を投資家に還元しますので、高い利回りを確保することが可能です。また、通常の株式投資は年2回が多いですが、年間4回から6回分配金が支払われますので、定期的な安定収入を確保できるのもメリットとなります。

データを見ると、分配金利回りが高いのはダイワ上場投信‐東証REIT指数(1488)の4.30%です。また、分配回数を考慮したいのであれば、上場インデックスファンドJリート隔月分配(1345)となります。

ネット証券では東証REIT指数型ETFが無料で売買可能

今回紹介した東証REIT指数に連動するETFは、個別株の取引同様に証券取引所で売買を行いますので、証券会社が定める売買手数料が発生します。ただし、ネット証券ではETFの流動性を高める目的で特定の売買手数料を無料で取引できるようにしています。また、少額投資非課税制度(NISA)を活用することでも売買手数料を無料にできます。

上場投資信託(ETF)投資におすすめな証券会社
サクソバンク証券 SBI証券 楽天証券 マネックス証券
ETF銘柄数 米国:約1000銘柄
欧州:約1700銘柄
香港:約70銘柄
国内:221銘柄
外国:約300銘柄
国内:221銘柄
外国:約300銘柄
国内:221銘柄
外国:約300銘柄
売買手数料 米国:0.025%
欧州:0.1%
香港:0.25%
国内:50円~
米国:0.45%
中国:0.26%
韓国:0.9%
国内:50円~
米国:0.45%
中国:0.26%
国内:50円~
米国:0.45%
中国:0.26%
無料ETF 9銘柄 9銘柄 27銘柄

上場投資信託(ETF)を活用して投資する場合、ETFの取扱銘柄数と売買手数料のやすさを考慮して選ぶことが重要です。

サクソバンク証券

サクソバンク証券はデンマークの投資銀行サクソバンク傘下の証券会社で外国株式の取り扱いに強みがあります。同社は海外市場に上場しているETFを約2700銘柄取り扱っています。米国市場に上場しているETFであれば、売買手数料は0.025%と安価に売買できます。

サクソバンク証券公式サイト

SBI証券

SBI証券では、東京証券取引所に上場しているETFに加え、外国市場に上場しているETF約300銘柄を扱っています。売買手数料は国内は5万円までは50円で取引できる他、米国のバンガード社やブラックロック社といった対象の9銘柄のETFを活用することで買付手数料無料で利用できます。

SBI証券公式サイト

楽天証券

楽天証券では、東京証券取引所に加え、米国と中国、シンガポール市場に上場しているETFを約300銘柄以上扱っています。売買手数料は国内であれば5万円まで50円で取引できる他、米国のバンガード社やブラックロック社、ゴールドマンサックスアセットマネジメント社が運用している合計9社のETFが無料で買付できます。

楽天証券公式サイト

マネックス証券

マネックス証券では、東京証券取引所に加え、米国と中国市場に上場しているETFを約300銘柄以上扱っています。売買手数料は10万円以下は100円、米国市場は約定代金の0.45%、中国市場は約定代金の0.25%で取引できます。外国ETFのウィズダムツリー社が提供しているETF、27銘柄を対象に無料で売買が可能となっています。

マネックス証券公式サイト

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