日本株の長期投資の定着に向けて改善すべきポイントとは?

日本においても政府が一体となって投資を普及させ経済成長を促すべく、少額投資非課税制度(NISA)といった制度づくり、コーポレートガバナンス体制の強化、株式の持ち合い解消など投資環境の改善に向けた取り組みを進めています。

前回の記事では日本の株式市場の問題点を取り上げましたが、今回は改めて長期投資の定着に向けて日本の株式市場が改善すべき点を考えてみました。

株主還元の強化

日本株が長期投資に最適な市場環境になるためには、各企業は株主への還元を強化する必要があります。

歴史的に見て日本はもともと資本主義という考えとは程遠く、統制的な政策を整備することで、人々をそのレールに載せて国家運営を行う社会主義の考え方が根強く残っています。終身雇用制度もその一つであり、日本企業は企業の長期存続を前提に、新卒一括採用で大量に人を雇い、給料と引き換えに、定年までその人の人生までをトータルで面倒をみる終身雇用を採用してきました。

もちろん、物を大量に作って売るという前提の事業であれば効率性を考えると収益向上に寄与する側面がありますが、企業活動の前提が企業存続と従業員の人生を守る事になってしまい、肝心の投資家へ収益還元が後回しになってしまう構造となっています。

日本企業は、以下の前回記載した内容でも指摘していますが、配当金の支払いも諸外国に比べて低い上に、簡単に減配を行うなど安定的な株主還元に乏しいのが現状です。もちろん、従業員の給料を最小限まで削り配当金を増やせといった要求はしませんが、バランスを考えて安定的な配当金の支払いを継続して行うべきであると考えています。

日本においても近年、政府が一体となって投資を普及させるべく、少額投資非課税制度(NISA)といった制度づくり、コーポレートガバナンス体制の強化、...

近年では、後述している株式の持ち合い解消などで個人投資家を増やすべく各企業も株主還元の強化を始めています。2019年3月12日付けの日本経済新聞では株主優待の導入企業数が「導入数は今年1月末で1500銘柄を超え、過去最多となった。」としており、企業も株主還元は重要な課題と認識しつつあると感じていますが、単純に株主優待で惹きつけるのではなく、外国人投資家など投資家の裾野が広がっている中、だれでも平等に還元が受けられる配当と自社株買いで株主還元を強化すべきであると言えます。

日本の上場企業が出す中間配当金額が過去最高の4.9兆円になる見通しであることを、2018年9月22日付けの日本経済新聞朝刊が報じています。近年で...

株式の持ち合いの解消

日本企業の問題点として、金融機関や企業同士の株式の持ち合いが多い問題があります。株式の持ち合いは取引関係の強化などを目的に株式を持ち合うことで、その株式を担保として相互に株式を持ち合うことです。

日本は戦後、高度成長期に突入したものの、資本市場が未熟であったことなどから持ち合うことが増えましたが、株式を持ち合う小事で、持ち合い保有数が多ければ多いほど、少数株主の経営に対する意見が反映されず、経営監視が行き届かなくなることで、事業環境が不透明となり、後述するコーポレート・ガバナンスの維持ができなくなる問題が生じます。

また、前述したように、資本主義社会において、株式を持ち合うことは資本の空洞化につながることなどから、長期的な企業成長の足枷となり、経済成長の妨げともなります。

安倍内閣が発足し、政府がコーポレート・ガバナンス体制の強化を推進したことや、会計基準の変更などで持ち合いの株式の評価額の反映などが義務化されたことで、近年では株式の持ち合いも減少しつつあります。ただし、まだまだ解消の余地は大きいのが現状で、2019年1月26日付けの日本経済新聞の記事によると、日本の持ち合い率は72%としており、世界の平均12%に比べ得ると多いのがわかります。

東京証券取引所は2018年6月1日に、上場企業が適用する企業統治指針を改定しました。今回の改定では上場企業が株式を持ち合う政策保有株の削減と、取...

コーポレート・ガバナンス体制の強化

コーポレート・ガバナンス体制の強化も課題となっています。前述したとおり日本は株式の持ち合いが高く、企業活動における監視体制が曖昧な部分が多いのが現状でした。

また、近年においても企業における不祥事が相次ぐなど、日本企業に投資する場合、これらの不祥事に怯えながら投資せざる得ない状況であります。

政府もコーポレート・ガバナンス体制の強化に向けた指針を策定するなど、企業においても社外取締役を起用する動きも増えていますが、多くは代表取締役社長がその人事権を握っており、形だけの社外取締役になっている企業も多いが現状です。

過去欧米企業にも見られたことで、欧米諸国がコーポレート・ガバナンス体制の強化の動きのきっかけとなったのですが、トップが爆走し自己の利益のために会社を利用するという動きが日本国内でも未だに見られるなど、コーポレート・ガバナンス体制の遅れを世界に示している出来事が多いのも事実です。

まずは、株式の持ち合いを減らし、より多くの株主の意見が反映されるべく、株主がしっかりと議決権を行使し、企業経営をしっかりと監視できる体制づくりが求められます。



事業収益向上に向けた事業構造改革

長期投資に最適な市場づくりを行うには、各企業が成長に向けて積極的な投資を行い利益を出し続けていくことが前提となります。

そのため、現状外的要因に左右されやすい事業環境であれば、ものづくりだけではなく、ものづくりを通じてサービスと合わせて提供するなど、売って終わりではなく、売った後も継続的に収益が得られるようなビジネスモデルへ転換する必要があります。

例えば、まだまだ道半ばで改善の余地はありますが、パナソニックも「暮らしアップデート業」を宣言しており、ものづくりを通じてサービスを提供し持続的な成長に転換すべく事業に取り組んでいます。トヨタ自動車など自動車業界などにおいても自動運転などが将来的に増えていくことが予想される中、所有から利用に転換が予想されるなか、「モノからコトへ」の事業転換へ向けて取り組みを進めています。

また、年功序列や終身雇用など画一的な人材活用ではなく、外国人の活用や障害者雇用、LGBTといった多種多様な人材を活用して、柔軟な発想やアイデアを取り入れて行く必要があります。さらに、年功序列社会では若年層は新卒で入って補助的な仕事から入る傾向にありましたが、今後は若年層にも多くのチャンスを与えることも重要となりそうです。

株式投資は、短期的な値動きから利ざやを得る取引というイメージが高かったですが、近年では少額投資非課税制度(NISA)といった中長期で運用できる制...
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