個人株主が多い銘柄は買いか?その利点と注意点を解説

株式投資を行うとき、企業の成長性を重視して投資する方は多いかと思いますが、意外と株主構成を気にする方は少ないのが事実です。ただし、株主構成によって株価の推移にも影響することもある他、企業の事業活動においても全く影響がないというわけではありません。

有価証券報告書で株主構成で個人株主の比率を確認

上場企業の株主構成は、上場企業に発行が義務付けられている有価証券報告書に記載されています。そこで、金融機関や機関投資家、外国人投資家、個人株主の比率が確認可能です。

近年では、株主総会招集通知や株主通知においてもカラーでわかりやすく記載する企業も増えており、そちらの書類をあわせて確認できます。

株式投資を行う場合、企業の成長性ももちろん重要ではありますが、株主構成についても重要な判断をで有ると考えています。個人株主が多いから良い悪いの話ではなく、現在の株主構成がなぜその構成になっているのかを理解した上で客観的に判断することが重要です。

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大手企業で消費者向け事業を行っている場合は安定株主が多い

株主構成が個人株主が多い銘柄の特徴としては、消費者向けの事業を行っている企業が挙げられます。

例えば、普段利用するスーパーマーケットなどで見かける食品や日用品を製造しているメーカーや飲食店を展開している企業などが該当します。

企業の規模が大きく消費者向けに事業を展開している場合は、個人株主も多いですが、機関投資家も一定の割合います。そのため、相場環境が悪くなり外国人投資家が資金を引き上げた局面においても個人が下支えする場合も多くあります。

カゴメ(2811)の過去10年間の株価の推移

例えば、トマトジュースやケチャップで有名なカゴメ(2811)は、2018年12月期の株主総会招集通知に記載されているデータによると、個人株主の比率が99.54%を占めています。スーパーマーケットなどで見かけるため、消費者に身近で有ることや、個人向けの説明会や工場見学などIR活動も積極的に行うことで、個人への理解を深めてもらうための活動を行っている成果が出ているといえます。

株式数で見ると、個人が大量の株式数を保有するのは限界がありますので、個人の株式数の比率は54%と半分になりますが、残りの半分は、金融機関や機関投資家、外国人投資家となっており、株式数の比率ではバランスが取れているといえます。※銘柄の推奨ではありませんのでご了承ください。



中小企業で個人株主比率が多い銘柄はガバナンスに懸念あり

一方で、消費者向けに事業を展開しておらず企業規模も中規模もしくは小規模の企業の場合において個人株主が多い銘柄は注意が必要な場合も多くあります。

個人の場合、大型株は機関投資家や外国人投資家が多いことから、株価変動を避けたい、もしくは、将来的な急騰狙いなどで、中小企業などの小型株に投資する方も多く見受けられます。もちろん、上記の様なシナリオ通りになるケースもありますが、大きな懸念点としてはガバナンスにあります。

中小株の場合、時価総額も低く東証1部への上場ラインをギリギリのケースも見受けられます。そこで、単純に優待で個人をひきつけているケースも見受けられます。

また、機関投資家や外国人投資家が多くなると、企業への監視が強くなることから、個人を焦点にアプローチすることで、極力経営者の株式の持ち分を高い状態を維持し企業への監視を緩和し、できるだけ自由な経営を維持する目的も考えられます。

自由な経営をしたいのであれば、上場すること自体がおかしいのですが、個人から簡単に資金調達できることに加え、経営について無知な人が多い個人を利用しているという構図です。

個人株主が多い中小企業に投資する場合は、IR活動において機関投資家や外国人投資家へのアプローチも適切に行っているか、ガバナンスに関する意地悪な質問を経営者やIR担当者に対して行い適切な回答が帰ってくるかなども調査することが重要となります。

個人株主が多くても企業の努力で、機関投資家や外国人投資家が増えればその分株価も上昇し、将来的に大きな利益を得ることも期待できます。

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