戦争が発生したとき株価はどうなる?世界情勢悪化時の投資方法

世界では過去に多くの戦争を経験してきました。近年では大きな対戦は発生していませんが、細かい問題は多く存在しています。ただ、実現しないことを祈りますが、万が一、戦争が発生した場合において株価がどうなるのか気になります。今回は戦争など世界情勢が悪化した場合の投資方法を考えてみました。

戦争と株価の関係

はじめに、戦争が発生した時、株価はどのように推移したのかを歴史的な観点から見てみます。

米国を代表するS&P500指数において、第一次世界大戦が行われた1914年から1918年、第二次世界大戦が行われた1939年から1945年の株価の推移を見てみました。

第一次世界大戦時のS&P500は7ドルから11ドルあたりで推移しており、戦争開始前後は下落傾向にありますが、その後大きく上昇しています。ただし、終わり頃にかけて、株価は下落局面となっています。

第二次世界大戦時のS&P500は、1943年にかけて下落局面にありますが、その後は上昇に転じています。

S&P500は米国の株価指数でありますが、米国本土は戦争で直接的に大きな被害が発生していたいことも株価が堅調に推移した理由であるとも考えられます。

一方で、日本は太平洋戦争時に空襲など多くの被害が発生しましたが、その時は、高度な情報統制が行われており正確な報道が行われなかったことや政府が買い支えしていたこともあり、株価の大きな変動は見受けられませんでした。

戦争と株価の関係については、戦争開始は経済市場の混乱を懸念して大きく下落が予想されますが、時間の経過とともにその後持ち直す傾向が強いことがわかります。


戦争発生時は防衛関連の銘柄が上昇する

2020年1月から過去6ヶ月間の米ロッキード・マーティン(LMT)の株価(2020年1月の中東情勢悪化で株価が急騰)

戦争が発生すると、戦うために必要となる軍用費が大きく増えることになります。そのため、防衛関連の製造業、防衛向けの飛行機や船、車などを供給している輸送機器製造業、センサーやレーダーなどの電子機器などの受注は増えることになります。

そのため、戦争が発生する可能性が高まると、防衛関連の株価は一気に買われる傾向にあります。ただし、戦争が本格化した場合は、すでに材料が出尽くしとなるため、株価の値動きは鈍化する傾向にあります。

これまでは時代は産業時代であり、製造業などが防衛関連の中心としてみなされていましたが、これからは情報時代に突入します。従い、防衛技術についてもITが積極的に活用され、人工知能(AI)などもその筆頭となります。そのため、今後世界情勢が悪化した場合は、防衛関連のITサービス業などへの受注も増えてくことが考えられ、いざというときはこれらの銘柄についても調べておくのも良さそうです。

防衛関連は米国市場に多く上場しています。ネット証券であるサクソバンク証券SBI証券マネックス証券楽天証券で防衛関連銘柄を探すことができます。



空輸関連や為替に影響される銘柄は下落

防衛関連については、戦争による需要が増加することで収益への恩恵期待から株価が上昇する傾向が強まりますが、一方で、空輸関連については戦争が発生した場合、真っ先に株価への影響は大きいものと予想されます。

2020年1月から過去6ヶ月間の米デルタ航空(DAL)の株価(原油高や中東情勢悪化で下落傾向に)

空輸は、原油価格にも影響を及ぼしますが、中東情勢が悪化した場合、原油の調達も難しくなることから原油価格が上昇し、航空会社の収益を押し下げる要因にもなります。また、戦争など世界情勢が悪化した場合は、海外渡航の需要も減少することから、収益への影響が更に大きくなります。

また、日本株の場合は、為替についても意識しておく必要があります。世界情勢が悪化すると安全通貨として円が買われやすくなりますので、為替レートが円高に推移する傾向にあります。そのため、製造業など輸出企業などの採算悪化を懸念して日本株全体が売られる傾向が考えられます。



戦争リスクは日本株は低めに米国上場の防衛関連も銘柄に加える

国外で戦争が発生した場合、世界的な株価への影響はさほど大きく無いと予想されますが、あくまでも経済への影響度合いが軽微なものであることが条件となりそうです。

一方で、日本株の場合は為替に影響する製造業の割合も高いことから、世界情勢が悪化すると為替に左右される動きが考えられることから、投資割合としては日本株は低めに抑えることをおすすめします。一方で、米国に上場している防衛関連などを銘柄に加えることで、リスク分散を行うと良いでしょう。

ただし、近年ではESG投資も意識されている中、直接、人と殺傷するような武器関連は避けたいという方も多いかと思います。その場合は、防衛向けに技術を提供している日用品企業やIT企業などを中心に調べてみるのも良さそうです。

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