米国株は何月に上昇しやすい?株価変動における季節性

米国株において株価が上昇しやすい月と下落しやすい月ははっきりと傾向が出ており、この季節性を知るだけでも買う適切な時期、売る適切な時期を把握しやすくなります。今回は米国株における株価変動における季節性を紹介します。

株の売買はこれまでの経験則から判断することも重要

米国株は長期投資に活用しやすい銘柄が多く、日本からでも長期投資を目的に投資を検討されている方が増えています。長期投資であればご自身が買いたいときに買うのでも問題は無いですが、長期投資とは言えども、可能な限り株価が安いときに買いたいものです。
そのため、長期投資でも中期投資、短期投資においても、株価変動の季節性を知ることで、適切な買い時期と売り時期を判断しやすくなります。

ただし、季節毎における株価の動向はあくまでもこれまでの経験則でありますので、将来的に必ず同様に推移する保障はありません。また、2008年の金融危機や2020年の新型コロナウイルス感染症拡大といった、急に市場の投資家心理が冷え込む出来事が発生すると、その経験則は全く通用しなくなりますので、あくまでも参考程度の判断材料として活用するものになります。

米国株は冬から春に上昇し、夏に下落しやすい傾向にある

米国株は冬から春に上昇し、夏にかけて株価が下落しやすい傾向にあります。米国企業は9月に期末を迎える企業も多いため、多くの投資家が手仕舞い売りを出すことも多いのも要因として考えられます。逆に、10月から時期年度が開始しますので、11月毎から再び株価が上昇しやすい傾向にあります。

米国を代表する株価指数S&P500における1950年1月から2019年5月までにかけて月ごとの上昇回数と下落回数、平均騰落率を調べてみました。

上昇回数 下落回数 騰落率
1月 43回 27回 1.1%
2月 39回 31回 0.1%
3月 45回 25回 1.2%
4月 50回 20回 1.5%
5月 41回 28回 0.3%
6月 37回 32回 -0.02%
7月 39回 30回 1.1%
8月 38回 31回 -0.04%
9月 31回 37回 -0.5%
10月 41回 28回 0.8%
11月 47回 22回 1.6%
12月 51回 18回 1.5%

出典:各種データを元に筆者作成

全体的に見て、Sell in May(5月に売れ)と言われるように、年間で5月以降、夏にかけて株価の上昇が鈍くなる傾向が伺えます。一方で、冬の11月から春の4月にかけて株価は上昇傾向にあることがわかります。

株価の上昇率を見ると11月と12月、4月、3月、1月、7月で1%以上の上昇率となっています。一方で、下落率で見ると、9月、6月、8月でマイナスとなっています。

ただ、上昇しやすい冬において2月の上昇が鈍いのが気になりますが、詳細な要因は不明ですが、上昇が続くことで一旦利確が出やすい傾向にあることが考えられます。

米S&P500の2019年年間チャート

米国を代表する株価指数S&P500の2019年における年間チャートを確認してみると5月から6月にかけて下落し、その後、再び上昇局面に入りますが、8月から9月にかけて調整局面に入っていることがわかります。

 



米国株の仕込みは秋頃が最適か?

米国株に投資する場合、長期投資のみならず中短期においても株価が安いときに買うことが重要です。オークツリーキャピタルのハワード・マーク氏著作の「市場サイクルを極める」でも、市場変動に影響を及ぼす様々なサイクルを見極めることが重要であると述べていますが、まさに、今回も同様で、夏頃に下落しやすいことがわかっており、その底を見極めた上で投資判断を行うことが重要となります。

特に、季節的には9月に株価が下落しやすい傾向から、秋から冬にかけて株価を仕込むには最適な時期であると判断できます。

ただし、前述している通り、株を買う適切な時期は、単純に季節だけではなく、直近の景気動向など様々な要因も総合的に見極めた上で、投資判断を行う必要があります。


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