テーパリングとは何か?その概要と株価への影響を解説

経済関連の報道で近年「テーパリング」という言葉を耳にします。特に米国市場に投資している場合はテーパリングについて株式相場でも大きく影響を受けることもあり、その意味を把握して適切な投資判断につなげる必要があります。今回はテーパリングの概要と株価への影響について解説します。

テーパリングは量的緩和策の縮小の意味

経済関連の用語として近年よく耳にする「テーパリング」とは、量的緩和政策の縮小を意味する言葉です。

テーパリングは、英語でtaperingと表記し、taperは先細りを意味する単語となりますが、2020年に流行した新型コロナウイルスによる感染症によって経済に大きな影響を及ぼしたことから、中央銀行が国債や住宅ローン担保証券などを直接買い入れることで、市場に出回る資金を増やすことで金利低下を促し経済回復策を行いました。

新型コロナウイルス感染症拡大が本格化した2020年3月に株価は大きく下落しましたが、その後は株価が急回復し、一部の業種では大きな打撃を受けているものの、近年ではワクチン開発が進み経済回復が予想以上に早いこともあり、中央銀行が金融資産の買い入れ額を減らし、経済指標などで一定の成果が現れた時点で量的緩和策を縮小するものです。



米国におけるこれまでのテーパリング実施実績

米国においてはリーマン・ショックが発生した2008年以降3回にわたり量的緩和策を実施してきました。

近年では2012年9月に住宅ローン担保証券と国債を月850億ドルで購入を行い、2013年12月に量的緩和策を縮小しテーパリングを実施しました。テーパリングにより、住宅ローン担保証券と国債の購入額を毎月50億ドルづつ減額し、2014年10月に完全終了を行いました。
2021年の新型コロナウイルス感染症の影響による景気策としては、2021年2月に米国債と住宅ローン担保証券を合計で月1,200億ドルで購入を行っています。



テーパリングと株価への影響

2013年から2014年頃のS&P500指数の株価の値動き

テーパリングを実施すると、これまで実施してきた量的緩和策が終了を意味することとなり、株式市場においてもその影響は無視することはできません。

量的緩和策を実施すると、企業が事業投資がしやすいように金利の低下が見られることから、株価は上昇局面に入りやすくなります。一方で、量的緩和策の縮小を行うことで、市場への資金供給が減り、金利の上昇も見られるようになることから、企業は事業活動のために、資金の借り入れをへらすことで経済活動が鈍化することが予想されることから、株価は下落する傾向にあります。

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実際に、テーパリングが示唆されると、長期金利が上昇し、金利に反応して株価が一時的に大きく下落する局面は多く見られました。2013年12月に量的緩和策の縮小を始めた際、同年5月にFRBがテーパリングを示唆したことで長期金利が一時的に3%程度と大きく上昇し、これを受けて株価も大きく下落しました。米国を代表するS&P500指数は5月から6月にかけて6%程度下落しました。

その後は、テーパリングが2013年12月より本格的に開始されると、株価は再び上昇局面となりました。



短期的な下落は予想されるが長期的な投資では心配不要

テーパリングの実施により、長期金利の上昇に反応して株価は一時的に下落することは過去も多くありました。ただし、株価の下落はテーパリングが示唆される時点で下落となり、実際にテーパリングが始まった場合は、再び株価は元に戻る傾向にありました。

株価は先を読み込んだ先行指数であるため、実際にテーパリングが始まって株価が下がることはなく、むしろ、テーパリングが何時実施されるのかを予想した上で、売買判断を行うことが重要ですが、長期投資の場合は、目先の動向に左右することなく、投資を継続していくことが望ましいと言えます。



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