ITハイテク規制や恒大問題で中国株が大幅下落、今後の中国株投資戦略を考察

中国株が中国政府によるITハイテク企業への規制や不動産価格高騰を抑制に動いたことをきっかけに、中国不動産大手の中国恒大集団の破綻懸念など、中国株が大きく下落しています。日本株が堅調な中、中国株は暴落と言えるほどの下落が続いる中、今後どのように中国株に投資していけばよいのか投資戦略について考えてみます。

中国政府がITハイテク規制に続き共同富国政策で不動産価格を抑制に動く

中国政府がITハイテク企業への規制を強めるなど、ここ最近中国政府による規制強化が強まっています。ITハイテク企業への発端となったのは、中国電子商取引大手の阿里巴巴集團(9988.HK)の創業者が中国当局に対する批判的な発言をしたことが報じられ、上場を予定していた金融子会社が、上場予定日直前に急に中止となり、これを機に、他の中国ITハイテク企業への規制が強化されました。

また、同社では主力事業である電子商取引においても中国当局から独占禁止法違反により多額の罰金が科せられました。その後は阿里巴巴だけではなく、騰訊控股(0700.HK)に対しても同様の措置が適用されるなど、中国のハイテク企業全体への規制に波及してきています。

中国ハイテク企業大手が力をつけていく中、中国共産党にとって将来的な脅威となるだけではなく、国内で格差を生む要因にも繋がります。格差が進めば中国政府に対する不満に繋がり国家としての維持が困難になることが予想されます。2019年に香港でデモが繰り返し行われたことで中国政府は本土においても同様なことが起こることを懸念しています。

そのため、習近平国家主席は「共同富裕」を打ち出し、ハイテク企業だけではなく、ここ最近高騰を続ける不動産価格の抑制など、様々な施策を矢継ぎ早に投入し、人民の不満を解消する取り組みを始めています。



ハンセン中国企業指数は最高値から約30%下落

ハンセン中国企業指数の株価推移

香港証券取引所に上場する中国本土企業を組み入れた株価指数であるハンセン中国企業指数は、2021年2月の最高値から、2021年9月時点で約30%下落しています。

同指数は中国本土の50企業が組み入れられていますが、その中にはハイテク企業も組み入れられており、阿里巴巴集團(9988.HK)や, 騰訊控股(0700.HK)、国出前サイト大手の美團(3690.HK)なども入っています。

また、近年、中国当局による不動産価格抑制の影響で借金経営に行き詰まり、経営破たんが囁かれている中国不動産大手の中国恒大集團(3333.HK)も同指数に組み入れられています。

同指数では、中国政府による規制強化で経営に大きく影響を及ぼすと思われる企業も多いことから、外国人投資家を中心に売りが相次いでいます。

中国を代表する株価指数として香港ハンセン指数に加え、着目されている指数として「ハンセン中国企業指数」があります。中国株に投資する上では、香港ハン...



現在保有してる中国ハイテク株は売却すべきか投資を続けるべきか?

中国政府の規制強化の影響で株価の下落が続く中国ハイテク株ですが、売却すべきか投資をすべきか判断に迷っている方も多いかと思いますが、この判断を難しくしている要因としては、これが単純に経済的な要因で下落しているのではなく、政府による介入の影響が大きいことです。

経済的要因で下落している場合は、安くなった時点で買い増しが可能ですが、政府による介入規制であれば、今後もこの影響は続くことは明確であり、ハイテク企業としても従来の事業を継続してもこれまでのように利益確保は難しくなることが予想され、積極的な買いに動くことがしづらいのが現状です。

売却する場合においても、企業がそのまま利益が縮小し続ければ妥当な判断ではありますが、今後の経営戦略の転換などで更に利益を確保し続けることができればその後の恩恵を受けることは難しくなります。

この判断の鍵となるのは、財務状況をはじめに確認することです。投資先の企業の貸借対照表を確認し、総資産に対する自己資本がどれくらいあるかを確認します。自己資本が十分にあれば、現行の事業の縮小を余儀なくされても、その資金で次の事業を展開するなど将来的な事業投資が可能になります。

今回の恒大集団の問題は借入金が多く、返済が困難になったことが発端となっていますが、現在借入金が多い企業の場合は、少しづつ持ち高を減らしていくことをおすすめします。



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