中国株から世界の投資資金の流出続く、ウクライナ侵攻後の中国株投資戦略を考察

世界の投資家が中国株への投資縮小に動いています。ロシアがウクライナに侵攻して以降、ロシア同様に強権的な政治体制を維持している中国に対しても、今回のロシア同様の状況になる可能性を危惧している背景にあります。今回は、投資資金の流出が続く中国株について今後の投資戦略について改めて考えてみました。

中国株から世界の投資資金の流出続く

中国株から世界の投資資金の流出が相次いでいます。2022年4月3日付の日本経済新聞の朝刊によると、「2022年1月から3月の外国人投資家による株式と債券の売り越し額が2022年4月1日時点で384億元(約7400億円)となった」としており、その流出額も過去最大規模になるとしています。

また、実例としてオーストラリアの年金基金についても、年金運用の資産構成として中国株の運用比率を縮小するとしています。

中国株は、近年では市場を開放し外国人投資家による投資資金の呼び込みなどを拡大してきていましたが、2018年に米国のトランプ大統領との間による貿易摩擦による米中関係の悪化に続き、新型コロナウイルスの感染症拡大といった外的要因に加え、中国政府によるITハイテク規制や不動産規制、教育(学習塾)規制を行ったことで中国株の低迷は更に加速していました。

今回は、これまで懸念事項であったロシアによるウクライナ侵攻が現実の出来事となったことで、中国に対しても台湾への侵攻といった懸念されている事項が現実のものとなることを危惧されているのが事実です。



世界の投資家が中国株のリスクを再認識

中国株式市場としても、近年外国からの投資資金を呼び込むため市場を開放するなどで、中国市場の成長拡大に期待した外国人投資家の多くが中国市場への投資を拡大をしていました。日本国内でも証券会社各社が中国株の取り扱いを拡大するなど、今後の有望市場としても期待されていました。

しかしながら、中国は一党独裁体制を維持している国であるため、一般的な資本主義国家に投資するのと事業が異なり、政府による意思決定が企業活動に大きく影響しやすいということです。

新型コロナウイルスの感染症拡大によって政府による強力な都市封鎖に加え、ITハイテク、不動産、教育関連企業への規制など、民間企業も政府による規制で事業活動に大きな影響を及ぼし、株価が大幅に下落するなど、これまで中国株に投資していた外国人投資家は、薄々感じていたリスクが現実のものとなり、中国株のリスクの大きさを再認識してる状況です。



ロシアへの経済制裁が続く中、中国企業が受け皿になる可能性も

ロシアがウクライナ侵攻して以降、西側諸国の国々がロシアへの経済制裁を強めています。世界中に展開している企業の多くが、ロシア市場での事業活動を一時的に停止する、もしくは、事業そのものを撤退する企業も増えています。

一方で、中国については、ロシアへの経済制裁については反対の立場を示しているものの、ウクライナ侵攻については話し合いで解決するように促すなど、表面的には中立の立場を取っています。一方で、中国は否定していますが、中国がロシアへの武器供与を行うのではないかと米国側は懸念しており、中国として本当の立場は不明確な状況であります。

世界企業がロシアへの事業を停止する中、その受け皿となるのが中国企業が挙げられます。中国企業も多くロシアで事業展開しており、ロシアでの事業拡大を行う好機でもあります。

例えば、電子決済のVISAやMasterCard、JCBなどは一時的に決済網を停止していますが、ロシアの銀行などは中国の電子決済である銀聯を採用するなど、中国企業のサービスを利用する動きは加速することも予想されます。

これらの動きが中国企業への収益拡大にどれくらい寄与するかは不透明ではありますが、市場が大きいロシアで市場を取得できるとなると、中国株にとっても必ずしも負の影響ばかりではないことは考えられます。



中国株の完全撤退は時期尚早、世界への分散投資が重要

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中国株は、中国政府による規制強化に加え、ウクライナ侵攻により中国でも同様事態を起こすことを懸念し、世界中の多くの投資家が投資縮小や撤退に動いていますが、完全撤退については時期尚早であると判断しています。

もちろん、中国政府による規制強化や、中国がウクライナ侵攻と同様の事態を起こすことなどのリスクは認識することは重要ではありますが、逆にロシアへの進出拡大による収益拡大に加え、中国国内であれば政府による新産業の創出など政府による後押しが強い分野であれば投資余地は多く残されていると判断できます。

一方で、注意点としては中国株へ全資産を投資することや分散投資をしていても中国株の比率を高めにすることは避けるべきであると考えます。万が一の事態が発生しても、その影響を最小限に留めるよう資産構成を検討して投資することが重要です。

例えば、中国株だけではなく、米国株や欧州株、日本株といった様々な地域への分散投資が可能です。



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