中国株の乱高下で損失を最小限にするためにすべき3つの対策

中国株に投資する場合、日本株や米国株とは異なり株式市場が特殊であり、投資方法を間違えると世界のどの株式市場に比べて損失を出す確率が高いことを意識する必要があります。今回は中国株への投資を検討している方、もしくは、既に投資している方に、中国株で損失を最小限にするためにすべき対策について紹介します。

中国株式市場の3つの特殊性

中国株式市場は、日本や米国の株式市場とは異なり、世界的にも特殊な株式市場であるといえます。

中国株式市場は必ずしも市場の成長性を示していない

世界の一般的な株式市場では、経済成長により企業業績が上昇すると株価は先行して上昇することが一般的ですが、中国株式市場は必ずしも経済成長が株価に織り込まれているとは限りません。その要因としては、中国上場企業は政府が株式の大半を保有していることもあります。中国経済の成長に寄与しているのは現地の民間企業および外国籍の企業となります。

国策による影響を受けやすい

中国市場で事業活動を行う場合、中国政府による国策の影響を強く受けるということです。近年では習近平国家主席によるITハイテク企業や学習塾規制などでそれらに関連した企業の株価は大きく下落しました。

乱高下が激しい

乱高下も激しいのも特徴的です。その要因としては、浮動株の割合が小さいことに加え、中国の個人投資家による博打的な短期取引が多く、短期と長期投資の両立が図られていないことなど市場整備の課題もあります。

これらの3つの大きな特殊要因が、通常の株式投資に比べて損失を出してしまう危険性が高いということを示しています。以下の記事で中国株が上がらない要因について記載していますので合わせてご覧ください。

中国株に投資していると株価が上がらないという声をよく聞きます。日本株もあまり上がらない印象もあり、世界的に米国株が一人勝ちの状態が続いています。...



中国株だけに投資するのではなく他の国と地域にも投資する

中国株への投資を検討している場合、中国株だけに投資するのは絶対避けることをおすすめします。これは中国株に限った話ではありませんが、株式投資を行う場合は、国や地域の分散も重要です。

近年では、米中関係の悪化で中国株が下落していることに加え、その後の新型コロナウイルスの感染症拡大、更に、中国政府によるITハイテク規制、不動産の過剰投資による債務懸念などで中国株は大幅に下落し、大損したという報告を拝見する機会が増えています。
その多くの場合、大半の投資資金を中国株に投じていたことで起きており、これを米国株や日本株など分散していれば、損失の影響も緩和されることが考えられます。



投資前の事前の情報収集を行うこと

中国株に投資する場合、投資前の事前の情報収集が重要です。もちろん、中国株に限定した話ではありませんが、中国株の場合は特にその点については重点的に行うべき作業となります。

中国株は日本国内では情報が限定されており、どうしても他人がおすすめした銘柄に目が行きがちですが、他人がおすすめした銘柄が本当に有望なのかというのは、実際にその企業が提供している商品やサービスの利用、現地企業を実際に見学するなど、十分な情報収集が必要です。

中国企業は、外見上立派に見えるが中身が伴っていないといった事例は多いのも事実で、単純に資金調達のために外部には大胆に振る舞っていることも多くあります。

日本で事業を展開していない企業であれば、少し難しい部分もありますが、実査に商品やサービスの利用をするだけでも、本当にこの企業に投資すべきかどうかは判断材料として有望であります。



差金決済取引(CFD)の空売りなどを組み合わせる

少し高度な投資方法となりますが、空売りを組み合わせることで投資損失を最小限に抑えることも検討する必要もあります。

日本国内では現在中国株の信用取引による空売りはできませんが、差金決済取引(CFD)を利用することで、売り注文から行うことができます。

中国株で長期投資する場合、乱高下のリスクは常に伴います。そのため、短期的な下落局面においては差金決済取引(CFD)を利用して、空売りすることで、資産価格の安定化を図ります。一方で、昨今の相場にように下落局面が長期間に続く場合においても、評価損の減少および損失拡大を防ぐことも可能です。

中国株の差金決済取引(CFD)取引を提供している証券会社は、欧州投資銀行サクソバンク傘下のサクソバンク証券と英国のIG証券の2社が提供しています。2社の中国株の差金決済取引(CFD)についての詳細は以下のページで詳しく解説していますので合わせてご覧ください。

株式投資では、現物株以外にもレバレッジを利用して大きな利益を獲得できる差金決済取引(CFD)を利用する方法があります。特に個別株では全体の市況の...

中国株の投資におすすめな証券会社

中国株に投資する場合、取り扱い銘柄が豊富なことと手数料をできるだけ低く抑えて取引ができる証券会社を選ぶことが重要です。

中国株の取り扱いが豊富な証券会社としては、欧州の投資銀行サクソバンク傘下のインターネット証券サクソバンク証券の他、国内のマネックス証券です。

サクソバンク証券 楽天証券 SBI証券 マネックス証券
手数料 0.20% 0.50% 0.26% 0.25%
上海証券取引所 161銘柄 235銘柄 取扱なし 取扱なし
深圳証券取引所 97銘柄 取扱なし 取扱なし 取扱なし
香港証券取引所 1733銘柄 719銘柄 1500銘柄 2058銘柄

サクソバンク証券は、香港証券取引所銘柄1700銘柄以上に加え、国内で取り扱いが少ない上海証券取引所上場銘柄が100銘柄以上深圳証券取引所上場銘柄が90銘柄以上取り扱いがあります。また、取引手数料は0.20%に設定されています。サクソバンク証券については、一般口座のみの利用となり、特定口座およびNISA口座については利用できません。

株式投資で外国市場に分散投資するにあたり、国内の証券会社であれば取扱銘柄が少ない問題があります。今回紹介するサクソバンク証券は米国と欧州を始めと...

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また、差金決済取引(CFD)の利用については、中国の株価指数に加え、個別銘柄での取引も対応しています。個別銘柄の場合は、取引手数料は、取引数量に0.3%ドルを乗算した価格で、最低手数料は90香港ドルに設定しています。サクソバンク証券の差金決済取引(CFD)についての詳細は以下の差金決済取引(CFD)のページを御覧ください。

サクソバンク証券(CFD)公式サイト

マネックス証券は、香港証券取引所に上場している中国株2,000銘柄以上取り扱っています。取引手数料は0.25%とネット証券の中ではお得に取引ができます。また、一般口座に加え、特別口座、NISA口座が利用できます。

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